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2012年3月24日 (土)

アンドロイド 「AYA/2nd」 小説です

今回から、少し、しばらく? 小説を連載します。

windows Live writerで書いていますので、コメント要不要の設定が出来ません。

もし、時間がありましたら読むだけ読んでみてください。決して変な小説ではありません(^^;)。たぶん。

 

AYA/2nd

2008年10月。とても穏やかな土曜日の午後だった。

ダイニングキッチンの白いテーブルに、沸かし立てのコーヒーを置き、大好きな文庫本を手にした時に、宅配便の荷物が届いた。

幅、奥行き共40センチ、高さ1メートルほどの大きな段ボールが二つ。重さも、段ボール一つで10キロ以上ありそうだ。

「ここに印鑑かサインお願いします」

昇よりも2、3才若そうな宅配業者の若者が額に汗を浮かべ、息を切らした声で言いながら受け取りを差し出す。昇は心当たりのない荷物をいぶかりながらも、受け取りにサインした。

宛先は確かに昇で、差出人は「大日本人間工学研究所」 という、昇の記憶のどこを探しても出てきそうもない名前である。先月30歳を迎えた誕生日のプレゼントかなという思いも一瞬頭をよぎったが、瞬く間に打ち消した。多少の不安はありながらも、何事にもあまりこだわることのない昇は、とりあえず段ボールを開けてみることにした。

ガムテープを剥がすと、結構しっかりした発泡スチロールが本体を保護している。昇は少しためらった。まったく想像も付かない恐ろしい何かが現れるような、嫌な恐怖を感じた。しかし、ここで段ボールを閉じてしまっても、段ボールが消えてしまうわけでもない。時間を元に戻すことは出来ないと思い直して、発泡スチロールの保護材を取り外す。

「ウッ!」

昇は反射的に手を引っ込め尻餅をついた。細かい震えと嫌な汗が昇の指先から全身に広がり、押し殺したような長い悲鳴が喉から自然に出てきた。昇はそのまま意識を失いかけた。このまま意識を失ってしまって、気がついたときには何もない、元通りの、いつもの2DKの玄関であってくれたらと思った。しかし、昇は意識を失わなかったし、大きな二つの段ボールも依然としてそのままそこに存在していた。そして、段ボールには女の首も入っているはずである 身体の震えがようやく収まると、昇は、この理不尽な現実に向き合おうと決心した。何度も頷きながら、昇は、少しずつ、少しずつ再び段ボールに近づき、保護材が取り除かれたむき出しの女の首に近づいた。(つづく)

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