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2013年10月15日 (火)

不真面目な読書論2 すみません

太宰治の「ヴィヨンの妻」

viyon

松たか子主演の映画ありましたね。映画は観なかったのですが、青空文庫で読みました。

最近、読んでも記憶が曖昧で、前回の「三四郎」でも、三四郎が汽車の窓から、弁当の空き箱を投げ捨てたのに、乗り合わせたおじさんの仕業にしてしまいました。

すみません。

今回も、もしかしたら記憶違いがあるかもしれません。あれば、お許し下さい。

この小説の面白さは、やっぱり、主人公の佐知(映画では松たか子)だと思います。

絵に描いたような、女好きで放蕩の限りを尽くす亭主、大谷(詩人、小説家)に、これと言って文句も言わず、黙って、赤ちゃんと2人で健気に暮らしているのです。

また、この小説家の亭主の放蕩ぶりが凄い!! 相当の金額を、今で言ったらキャバクラで一晩で使い果たすわ、あちこちの女性に手を出すわ……。

挙げ句は、勘定を踏み倒し続けている飲み屋の女将にも手を出したりして、留まるところを知りません。しかも、その飲み屋から、ついには5千円という大金まで、目の前で盗んでいってしまうのです。

この亭主(大谷)が太宰自らをモデルにしているとしたら、やっぱり、いつか自己嫌悪に襲われるだろうなと思います。そして「俺は人間失格だ!!」なんて思うのかもしれません。

 

この奥さんの佐知さんが、か弱いと思っていたら、結構逞しい。

亭主が盗んだお金を返す算段が付いた。そのお金が着くまで、人質として、お店で働かして欲しい、と言って、そのまま居着いてしまう。美人だし、気が利くので、佐知目当ての客がどんどん増え、お店は繁盛する。

離婚したら良いと思うのですが、離婚もせず、相変わらずこのぐうたら亭主といっしょに暮らしているわけです。

ストーリー的にはこれといった面白さはないのですが、もし、自分が映画監督だとして、どうキャスティングしようなどと考えると、結構楽しいです。

映画は観ていないのですが、主人公の松たか子は動かせないとして、亭主の大谷は、キムタクだったらどうだろう?とか、飲み屋の亭主は伊東四朗なんてどうだろう?とか、飲み屋のおかみさんは片桐はいりだったらおもしろいんじゃないか?などと、考えていると結構楽しいです。

こういう読書の方法もありかな、なんて思ったりしています。

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コメント

なるほど!
小説を読んで、自分が映画監督になったつもりで
キャスティングを決めるのは面白いですね

この小説も映画も観ていませんが、
男性は女性に操られていたほうが
幸せな感じがしますね

投稿: くるたんパパ | 2013年10月16日 (水) 04時58分

太宰が続きますね。

小説を読んでないので
内容に読み入ってたんですが、
最後のキャスティングのところで
思わず笑っちゃいました。

私も小説を読みながら、
キャスティング考えることありますよ。
逆に映画を観てから読むと、
どうしてもキャストが出てきてきますね。

投稿: casa blanca | 2013年10月16日 (水) 08時59分

くるたんパパさん
小説の楽しみの一つはキャスティングだと思います。
映画では、監督が決めたり、脚本家が決めたりするのでしょうね。どうやって選ぶんだろ?なんて考えると楽しくなります。
1度、選ぶ方になりたいなーなんて夢想しています。
お時間があるときに、1度、青空文庫で読んでみてください。なかなか楽しめますよ

投稿: モーツアルト | 2013年10月17日 (木) 22時03分

casa blancaさん

>逆に映画を観てから読むと、
どうしてもキャストが出てきてきますね。

そうなんですよね。これだと、想像する楽しみがなくなるので、出来るだけ、原作を先にしたいと思います。
でも、伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」はあまり違和感がありませんでした。

お時間がある時に、是非、青空文庫で読んでみてください。結構楽しめますよ。

投稿: モーツアルト | 2013年10月17日 (木) 22時07分

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