晩秋の朝
思ったより空気が冷たかった。手袋を持ってこなかったことを後悔した。
いつもの朝のウォーキングなのに、ここ2、3日で随分季節が変わった。
なかなか季節についていけない僕にも、冬が来たことが思い知らされた。
角を曲がると、道端には未だコスモスが元気に咲いている。
冷たい風に吹かれて
「うわ!さむ!なんやこれ!」
などと、言い合っているような気がした。
散歩に来ているいつもの老犬は、飼い主のずっと後ろを、肩つぼめて引きづられるように歩いていた。
手が冷たいのでパーカーのポケットに手を入れる。右ポケットのラジオの温もりがうれしい。
朝のウォーキングを始めて一体どれくらいになるだろうか?
紫陽花がそろそろ咲くのかな?なんて思っていた時からだから六月の始め頃からかもしれない。
いつもの神社の階段を上るとどんぐりの実が黒づんで落ちていた。やっぱり冬なんだなって少し悲しくなる。
お参りを済ませて(神様も忙しいだろうから、お願いは極力しないようにして「ありがとうございます」だけにしている)神社を通り抜ける。
暑い時はあんなに嫌がっていた太陽の光に救われる。冷たくなった手を太陽にかざしてみる。何だか少しだけ暖かくなったような気がした。
いつもの畑の横の野菜販売所(ただ板が渡してあるだけのものでその上に野菜が置いてある)に黄色いレモンのような物が見え隠れしていた。
「焼酎の水割りにレモンもいいなー」
なんて思いながら近づくと「ゆず」だった。
焼酎の水割りには「ゆず」の方が良いかもしれない。
袋にたくさん入って100円。ついでに一輪車に載ったダイコンも一本。
今夜はダイコンの煮付けとゆずの入った焼酎の水割り。それとも、「ゆずだいこん」もいいかな?
そんなことを考えながら残りの道中を黙々と歩く。
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